Gallery MON

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右脳絵画展

□参加作家:JUNKO KITAHARA / KAYOKO SAKAMOTO /HIROMI KOIWAI / MIEKO KATO /
MIWAKO NOHMURA

「だれでも、日常にアート」をキーワードに、NPO法人ART FOR LIVESがプロデュースする展覧会Vol.2は「右の脳で絵を描く」トレーニングを重ねた5人の女性の作品展です。



筆を一切使わず「指」だけで、1時間で描き上げた油絵。
真っ白な画用紙を前に、一輪の花を片手に持ち、花を見つめながら紙を見ないで描いた何層もの線の重なりを下絵に、1年かけて完成させた四季の花のコラージュ。
蟻になったつもりで輪郭を歩くように描いた自分の手。
クレヨンの一点から成長していく、"心"を持ったぶどうや梨。
旅の記憶を"袋”に入れて、色とかたちを与える抽象画。
ボールペンという消せない・強弱が付けにくい画材を使い、見えるすべてを線で表現した柿の実や枯れ花。

絵とは、花とは「こういうもの」と、自分の持っている"情報"をもとに決めつけようと誘惑する<左脳の声>を黙らせるため、左手で描いたり紙を逆さにしたり、あらゆる方法を試しながら、描く人の奧に広がる自由な世界の扉を開いた作品は、とても雄弁に、わたしたちがそれぞれかけがえのない”個であること”、自分だけの美を持っていることを証明しています。



会期中、ご来場者の方にも“右脳で自由に描く”体験をしていただくため、ワークショップも開催しました。
クレヨンの中から「よろこび」「いかり」「満腹」「今朝起きたときの気持ち」などをあらわす3色を自由に選び、画用紙のうえに形と色で表現していきます。
講師から次々与えられるお題に、「えーっ」と言いながらもだんだんに、クレヨン選びに迷う時間が減ってきます。


そうして右脳が活性化されたところで、「にんじん」の登場。
ふだん身近にあってもゆっくり観察することもなく食べてしまっている「にんじん」を手にとって、撫でたり臭いをかいだり、味を思い出したり。
そして“ニンジンの気持ちの色”“私のニンジンに対する気持ちの色”“ニンジンの色”の3色を選んで、ニンジンが種(一つの点)から育つようにぐるぐると、塗って重ねて画用紙一杯にニンジンを描きます。
仕上げは手の中のニンジンをじっと見て、表面にある普段は気づかないシワや毛の一本一本まで割り箸ペンや鉛筆で描きました。
最後に講師と一緒にフレーミングをして、世界にただひとつの“私のニンジン”のできあがりです。

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コメント:
「 この展覧会は、私が11年間にわたり指導をさせていただいた絵画サークル『パレット』メンバーの皆さんの、活動の集大成として開催されました。
メンバーの方はだれも、美術の専門教育を受けた経験はありません。しかも作品はすべて、月一回、お昼休みの一時間を中心に、あるものは本当に1時間内で、あるものはその積み重ねを一年かけて仕上げられたものです。
皆さん絵が好きで絵画サークルに所属し、作品を描いておられましたが、“右脳絵画”というキーワードで独自のプログラムを始めてからは、一般的な“絵が上手”という線を超えて俄然輝きを増してきました。
私が学んだ認知症患者の方々でも楽しめる絵画療法のノウハウを応用し、月一回昼休みの一時間だけという指導の制約の中で、毎回オリジナルのプログラムを考えながら臨みました。
そんな中で毎回皆さんの手先から溢れ出す美しくも個性豊かな表現は、予想を遥かに超え、美大出身者も及ばない魅力に溢れたものでした。
これぞ、学歴としての専門教育など露に帰すアートの真髄。
個性とはこんなにも自然に、人の内側から溢れ出るものなのか。
新鮮な驚きの連続で、むしろ教えられることの方が遥かに多い11年間でした。
ここに『パレット』メンバーの皆さんへ感謝と尊敬と愛を込めて、
これからも自由な表現を磨いて生涯、アートを楽しんで下さることを祈念いたします。」
( AFL代表:桜井純子)

 

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